柔軟性について

  1. HOME >
  2. 柔軟性について
以前のレポートで「柔軟な行動」と言う物に関して触れておりますが、そのそも「柔軟なプレイ」とはどんなものでしょうか。
自由にプレイする=柔軟なプレイではありません。
僕は、現状与えられた条件の中で、その場に即した行動を取る事が出来ると言う事が「柔軟なプレイ」であると思います。

柔軟と対極にあると言っても構わないものが、所謂「固執」です。
キルしかしません、修理しかしません、蘇生しかしません。
真正面からしか戦いません、敵の横や後ろしか突きません。
同じルートしか通りません、同じ場所でしか待ち伏せしません、同じ行動しかとりません。
フラグや毒ガスは決まった位置にしか投げません。
作戦で決められた装備しか持ちません。
こう言ったものが固執です。
大抵、自分の得意な事や、自分が良い思いをした事は固執しやすい傾向にある他、同じ状況で同じ敵に倒されると、復讐したくなり、動きが単調になる事もあります。
もしくは、指示に忠実であろうとするのも、場合によっては固執となってしまいます。
まぁキル厨や芋スナなんかも、固執から生まれた存在ですね。
総じて大体良い結果は生みません。
ある時は大変素晴らしい結果を生み出したかもしれませんが、型にはまらなかったら大した結果を残せないものです。

固執によく似て非なる物が、作戦やルール、セオリーと言った物です。
何故これらを守らなくてはいけないのかと言えば、こう言ったものが無いとチームプレイと言う物が出来ないからです。
作戦やルール、セオリーと言う「条件」は、共通の意識です。
共通の意識や目的があるからこそ、チームプレイが成り立っていると言う事ですね。
固執と決定的に違う事は、個人か集団かの違いです。
そして、多くの場合は細かい行動が指定されません。
指定されていない部分は自由です。
条件に沿ってさえいれば、あらゆる行動を取る余地があります。
例えば車両破壊をする時、迅速に車両を破壊すると言う結果が伴えば、真っ直ぐ突っ込んで破壊しようが、迂回して破壊しようが、近くで破壊しようが、遠くから破壊しようが同じです。
その為、車両破壊をする過程や方法は自由であり、柔軟性を損ないはしません。

これらの条件に忠実であろうとすると、決められていないルール(例えば、装備は絶対に変えてはいけない、決められた行動しかとってはいけない等)なんかを自分の中で作り出してしまいがちです。
そうなってしまうと、固執していると言う事になりますから、その辺は注意が必要です。
結果が同じであれば基本的に過程を問わないのが「条件」、結果を出そうとして行動を限定的にしてしまうのが「固執」だと覚えれば良いと思います。

具体的に、「MAGにおける柔軟なプレイ」とはどんなものでしょうか。
条件に従ってその場に即した行動を取れていれば、柔軟であると言えます。
細かく言えば、敵の武器を見て戦闘距離を変える、死んだ味方を蘇生させる為に一旦隠れると言うのも柔軟でしょう。
大きい尺度で言えば、他方面の援軍に向かう、他方面に砲撃を落すと言うのも柔軟ですね。
まぁ正解はその時によって全く異なります。

VST内の事でも説明しましょう。
突撃すると言うのは条件です。
ずっと真正面からしか突撃しないのは固執です。
敵の横を突いたり、味方が突撃しやすい状況を作るのは柔軟です。
しかし、それしかしないのは固執です。

攻め側の時に分隊長の中間地点が出た場合、多くの場合は「この辺りを通ってね」と言う条件です。
全員で全く同じルートを通るのは固執です。
若干散開して、前の人のフォローを行える位置を移動する、もしくはフラグの爆発や敵からの攻撃に対して多角的に備えるのは柔軟です。
散開する事に注意が行き過ぎてフォローが出来ない、一定の方向しか見ないと言うのは固執です。

作戦が決められた時、この作戦は条件です。
決められた装備しか使わない、決められた仕事しか行わないのは固執です。
自分の役割を果たす為に、前提条件を作る事(例えば、修理をする為に拠点内の敵を掃除する、前に出る為にAPCを修理する等)は柔軟です。
その為に自分の仕事が疎かになり過ぎるのは固執です。

何となく分かって来ましたか?
味方の動きや敵の動きを見て、今の味方や自分に足りていない物を付け足すのが柔軟。
味方や敵の動きを気にしないで、自分が決めた行動や分隊長の指示、作戦に盲目的に従うのが固執です。

非常に単純な事でも、意外と柔軟性に欠けてしまう事があります。
例えば、蘇生です。
安全を確保した場所で、味方が数人倒れていたので起こしました。
VST、もしくは確実に蘇生を持っている味方から起こした場合は柔軟です。
とりあえず手近な人から起こした場合は、蘇生と言う行為だけを行ったに過ぎません。
これが緊急を要する場合、この選択ミスだけで戦局が左右される恐れもあります。

他の例も挙げてみましょう。
例えば、リスキルです。
とりあえず真正面から待ち構えるだけの方は、柔軟性に欠けていると言えます。
毒ガスを敵が通るであろう道に投げる、敵が出てくるであろう場所の横を突く、味方が少ない場所に移動する、後ろに抜けようとする敵を逃さないようにする等の行動が取れる方は柔軟です。
リスキルと一口に言っても、リスキル状態への移行の仕方、自分の位置取り等、柔軟にやろうと思えばいくらでも出来ます。
リスキル時に、後方にクレイモアを置いて保険を掛けておく事だって出来ますしね。

もう一つ例を挙げます。
例えば、撃ち合いです。
撃ち合いは、最も柔軟性が問われる部分かもしれません。
最低限当てられるだけのエイム力があるのに、何故かデス数だけが増えてしまい、キル数が伸びない方は、柔軟性が足りないと思っても良いかもしれませんね。
上記のように、敵の武器を見て戦闘距離を調節する。
自分の武器に適した戦闘距離で戦う。
障害物や壁を上手く利用する。
咄嗟に伏せを利用する。
敵が数人居る時、一番前の敵を盾にする。
予め照準を敵の頭付近の高さに付けておく。
ラグさに応じて戦い方を変える。
自分が敵を倒せなくても、味方が倒せるようにする。
等々、色々と工夫すべき所は沢山あります。
撃ち合う前の段階でも、素早く索敵する、敵と自分の位置取りを気をつける等の対策を練る事が出来ます。

これだけ例を挙げれば、何となく「柔軟」に動くと言う事がわかってもらえたでしょうか?
長々と説明しましたが、要は今の皆さんの作戦や装備、我々のルールやセオリーによって柔軟性は失われないと言う事です。
僕からしてみれば、プレイスタイルと言う枠組みを作る事の方がよっぽど柔軟性を損ねていると思いますよ。
MAGにおいては何事も即断即決で、ベストな行動を反射のように素早く取れるようにしていきましょう。
そして行動の選択肢を増やす為に、なるべく色々な事を出来るようになってください。
出来る事が多い方が、より柔軟な行動を取る事が出来ますからね。